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徒然草

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クリムゾンバーニングに見る物語の組み立て方

少し前の話になりますが、クリムゾンバーニングがついに完結しました

私は前々から言ってますが、三木原慧一先生の作品が大好きで、三木原先生のような作品を書きたいと常々願っています。
その願望が形になったのが大火葬戦史で、一時期続編がまったく出なかったクリムゾンバーニングシリーズに業を煮やして始めたのが戦争時代になります。
一先ず私の憧憬の話は置いておくとして、表題通り、クリムゾンバーニングシリーズを参考にして「物語」の組み立て方を(あくまで私なりの)解釈してみましょうか。


まず、忘れてはならないのが、物語はあくまでフィクション、創作物であるということだと私は考えています。
フィクションとはあくまで虚構、言うなればホラなのです。ホラを面白おかしくしようとするならば、ホラに尾ひれをつけて巨大なモノにしようとするのが基本です。
クリムゾンバーニングにおける最大のホラ、それはレーニンらによって革命が起こった赤化合衆国という舞台装置です。
アメリカ合衆国が日本と戦う架空戦記は星の数ほどありますが、アメリカで共産主義革命(しかもレーニン主導の)が起こる話なんて前代未聞です。私はクリムゾンバーニングの1巻を初めて読んだ時、あまりのぶっとんだ設定に爆笑しました。
「おいおい、そりゃねぇだろ」
こう、読者の誰もがツッコミを入れたくなる設定です。ですが、そのツッコミを入れた瞬間、読者は物語に引き込まれているのです。このぶっ飛んだ世界がどのような方向を目指すのか。読者は確実にそれを気にしています。
クリムゾンバーニングの赤化合衆国と言う設定は、物語の導入として実に絶妙なのです。


物語の基本設定を私は「舞台装置」と表現しました。舞台装置は派手にぶっとんでいればいるほど人の目を惹きつけます。
次は派手な舞台装置に負けないほど濃厚な登場人物たちの出番です。何度も繰り返しますが、物語とはフィクションであり、フィクションとはホラなのです。登場人物の個性は濃ければ濃いほどいい。
クリムゾンバーニングは伊達 英明と田宮 秀司、二人の男を軸にして、宗方 怜士、おキヌちゃん、曲垣 武夫などなど一癖も二癖もある人物が登場します。
彼らはどいつもこいつも揃って現実に存在したらはた迷惑な連中ばかりです。しかしフィクションの登場人物は極端な方がいい。なぜなら極端な人物の方が読者にも行動が推測できるし、推測通り(時には推測を裏切ることも重要ですが)に登場人物が動いてくれると非情に気持ちがいいからです。


そして話の流れは読者の予想を裏切る形で推移させる。
そのために様々な複線を、読者の予想を正解から外すためのミスリードを発生させるような複線を張り巡らせます。
クリムゾンバーニングシリーズはその複線の張り方が非情に上手かったと思います。
特に最終シリーズ「合衆国解放」1巻の冒頭で登場した赤化合衆国のロケット技師。合衆国の切り札が核兵器であることはあらすじにも書かれていたので読者の誰もが周知していましたが、あの二人の役目が「弾道ミサイルによる核攻撃」ではなく、まさか「あんなこと」だとはさすがに想像もできませんでした。
………というか、「あんなこと」を予想できた人は絶対にいないと思います。でも合衆国解放3巻はワシントン攻防戦の勢いを止めることなく駆け抜けたので、絶対に想像できなかった「あんなこと」をされても気持ちが冷めることはありませんでした。むしろ私は「あんなこと」のシーンで泣きました。爆笑しながら感動の涙を流しました。
そう、読者の予想の斜め上をいく話を怒涛のような勢いで語られたら、もう読者は引き込まれるしかありません。
物語で大切なのは読者の予想を覆す大ボラと、読者に冷静な考察をできなくさせる勢いのある展開だと言えるのではないでしょうか?
クリムゾンバーニングにはこの二つが揃っていた。だからこそ私はこれほどまでに惹き込まれたのだと考えます。


いや、何か生意気にクリムゾンバーニングを勝手に分析しましたが、本当にクリムゾンバーニングは面白かったです。読んだことない人はぜひ読んで欲しいし、読んだ人は私と語り合いましょう、朝までどころか次の日の夜まで!
超弩級空母大和の心臓をわしづかみにされるような悲壮な展開も大好きでしたが、クリムゾンバーニングの読み手の思考力を奪うほどの勢いは大和以上だと思います、私はね。
三木原先生、次の作品も楽しみにしています。もう、一生ついていくよ!!
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  1. 2008/02/18(月) 22:09:15|
  2. 日記
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